ブリード日記
2007年 5月 10日
アンタエウスのブリードをはじめて、現在でも悩まされ続けていることがあります。“羽化不全” “上羽開き”私はこの言葉を聞くとドキッとします。
アンタエウスのブリードをしている人なら誰にでも経験が有ると思うのですが、それは幼虫が大きくなればなるほど高い確率で起きてしまいます。
いくら完璧に飼育したつもりでも、菌床・マットの状態ひとつで起きてしまいます。アンタエウスをはじめた頃は深刻な問題でした。
必死で考え出した方法が今の人口溶室でした。オアシスなどの人口溶室はまだ売られていませんでした。売っていれば飛びついていたと思います。
ティッシュを栄養水で押し固める方法で蓋付きなので、最長3ヶ月ぐらいそのまま放置できます(栄養水の内容は2006年度4月9日分にて)。
体が固まるまで安心して置けるのでとても助かってます。この方法が一番とは言いませんが、結果が良いので参考にして下さい。
容器1 私が使用している容器の一つです。内径が12cmです。過去にパラワン107mm完品で羽化してます。 |
上蓋も高さがあって安心です。 |
まずティッシュを用意します。サイド3枚ずつ。上5枚。 |
丸めたティッシュを容器に入れて加水します。(両サイド) |
容器にティッシュが密着するようしっかり加水して押し固めます。蛹の太さに合せてティッシュの数や形は工夫して下さい。 | 上のティッシュは容器の横幅に合せて適当な大きさに織ります。 |
容器の真ん中 に置き加水してください。このとき、サイドは密着するように加水多めで、真ん中はべとつかないように加水は少なめに。 |
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しっかり押し押さえたら完成です。 | 容器2 これも私が使用している容器の一つです。内径が10cmです。上蓋も高さがあって安心です。 | 作業工程は容器1と全く同様です。」 | ||||
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人口溶室での飼育風景です。 | 80mmカリンポンの羽化様子です。 | 88mmで羽化したカリンポンの様子です。 | 最近見つけた容器です。内径は11cmあります。 | 蛹を入れた様子です。左と中央が84前後、右が80前後だと思います。現在33gの蛹2体とこれから蛹になるでかい幼虫が40ぐらいいるのでとても楽しみです。ワーイッ♪ヘ(^ω^ヘ)(ノ^ω^)ノワーイッ♪ |
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上の容器は100円ショップで購入したものです(容器1・2は2個で105円)が、容器1・2は現在売られていません(山口県で)。100円ショップでは品が入れ替わり立ち代わり
して、そのものがいつまでも有ると限らないので、自分で良いと思うものがあったら大量に買っておかれたほうが良いと思います(私自身当てにしていてかなり泣かされました)。
最後に、人口溶室に入れたから大丈夫だと高をくくらずに、人口溶室に入れたからこそ余計に見るようにして下さい。蛹も巨大化すると羽化までずっと仰向けのままで、いざ羽化したら
上羽が閉じなかったり、下羽が入りきらなかったりします(自分の重さや、水分の関係で)。あまり動かない蛹はたまに横にしたりうつ伏せにしてやった方が良いと思います。
ただあまりに早くうつ伏せにすると、顎ズレするので気をつけて下さい。
2007年 1月 7日
MT160でブリードを始めて2年が過ぎました。やっとMT160オンリーの個体が羽化し始めたので結果報告したいと思います。
まずアンテの場合 今までは(オオヒラタケ)2本仕上げで
PP850×2本で(71mm−80mm)・PP850とPC2000で(76mm−87mm)・PP1400とPC2000で(78mm−88mm)でした。
MT160の場合(マレー・中国産はまだ幼虫なので結果は分かっていません)
PP850×1本で(76mm−83mm)・PP850とPC2000で(82mm−84mm)です。
PP850とPC2000でも まだ3頭羽化しただけですが82・83・84です。PP850 1本仕上げは2令後期または3令初期幼虫からですが
最高8ヶ月菌がもちました(幼虫投入から羽化まで)。
PP850 1本で2・3頭管理でも全て生体になりました(経済的に仕方なく)。アンテの場合多頭管理だと極少になるのでお勧めしません。
他のクワガタもPP850 1本で
パラワン94mm・ルソン系オオヒラタ93mm・スマトラ リアウ88mm・マレーオオヒラタ88mm(極太)・ミンダナオ91mm
ギラファマキタイ91mm・ギラファフローレス105mm(これはPC2000です。)・ラフェルト74mm・ハスタード71mm
二ジイロ63mm・オオクワ76mm・ホペイ77mm・シェンクリンク83mm・ディディエールシカ71mm
全て3令初期から3令中期投入です。ただし各幼虫で菌の状態を見て投入してます。
乾燥させても空かないし 時間をかけて劣化気味にしてもグチャグチャにはなりません。
生体取り出し後のオガの状態も最高で そのまま使用してカブトのエサに 振るいにかけてクワガタの幼虫管理に 使用できます。
タランドス・フタマタ・ミヤマも実験中ですが どれも良好で 特にタランドスは 2006年1月孵化幼虫をPC2000に4月投入して
今現在まだ幼虫です。期待大です。今年はタランドスとレギウスは MT160のブロックで産卵させて見ます。
ヒラタケ系やカワラに比べて高額ですが 菌の持ちもいいし再利用出来るので 今までよりブリード費が掛からず良い個体が出るので
助かってます。ぜひ一度使用してみて下さい。
PP850 1本で羽化したクワガタ
カトマンズ77 |
ダンプー77 |
タムダオ79 |
カリンポン77 |
グームバハロ77 |
C-バンジャン82 |
デュポス77 |
メグマ79 |
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モンガル79 |
タイガーヒル79 |
タイガーヒル80 |
マレーヒラタ88 |
ハスタード71 |
シェンクリンク83 |
オオクワ佐賀76 |
ディディエール71 |
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PP850とPC2000(計2本)で羽化したクワガタ
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C-バンジャン83 |
C-バンジャン84 |
PP850で溶室を作った様子です。
PC2000の様子です。(右の画像は溶室です。)
オガの再利用の様子です。
(左の画像が管理用の状態・右の画像が自然発酵マットを加えたエサの状態です。)
タランドス・フタマタの様子です。
(左の画像の左側タランドス右側マンディブ・右の画像3令タランドス)